昨日のちょっと間違っていたから修正しました。
楽天証券主催!iPathセミナー
11月29日に、楽天証券主催のiPathセミナーに参加してまいりました。
今回のセミナー講師は、週刊経済誌エコノミストでも大活躍の外債ストラテジスト高橋祥夫さんでした。この方は運用業界ではかなり人気の高いストラテジストで、私は四年前から大はファンです。
10月26日のユーロ・サミットで合意されたイタリアとスペインへの支援は、EFSFに4倍から5倍のレバレッジをかけて1兆ユーロの資金を活用すると出てきましたが、高橋さんの分析ではそこまでレバレッジをかけるとフランスが格下げになる可能性が高まるというトレードオフが発生するために3倍程度に落ち着くだろうとのことでした。
ユーロの今後は、まだまだ簡単には決着が付かないだろうというのが彼の見解でした。深田は久しぶりに一流のストラテジストのセミナーを聞いて感激です!!
そして、メインのiPathセミナーへ突入。
iPathは上場型債券、いわゆるETFのファンドがノート(債券)のNに替わったものです。
商品の内容はVIX指数や商品先物などの色んな指数に連動させている指数連動型です。
深田は以前、証券外務員として債券の販売を行なっていたのですが、お客様のニーズはファンドよりも債券のほうに集まっていました。ファンドはトラッキングエラーと呼ばれる実際の指数とのギャップが生じた場合のリスクが投資家のリスクになるのに対して、債券は指数のリターンを保証する設計になっているのでそのリスクは債券発行会社のリスクになるという大きな違いがあります。
そうなると、投資家が取るリスクは指数のリターンからの損益と債券の発行企業のリスクになるわけです。そこで、債券のリスクとはなんぞやということになりますが、それは発行企業の格付け及び財務体力になるわけです。
発行体であるバークレイズ・キャピタル証券は格付けがS&PでAA-と、日本の上場企業などが運用対象としているシングルA以上の格付けを維持しています。しかも、ETNを上場させる上場基準が厳しくて、純資産が5000億円以上のところ、約6兆円の純資産ということで軽く超えちゃっているみたいです。
そんななか、『ユーロ危機でヨーロッパの影響があるんじゃないのか』という質問がセミナー中に出たのですが、英国の証券会社なのでそこまでではないと言う回答が出ました。
まだまだ、流動性が少ないiPathなので売却するときに売れないというリスクがあるかもしれないとか、ビッドとオファーのスプレッドが厚くなるんじゃないのかという懸念も出ましたが、バークレイズは大口顧客に対して買い取り保証をしているので米国の市場ではちょっとでも値段が指数よりも乖離しているとそこで債券を買って、バークレイズに買い取り請求するというアビトラージャーが多数いるので米国ではスプレッドはあまりないという回答です。
ただ、日本ではまだまだアビトラのプレイヤーが少ないので、これからiPathにアビトラの機会が広く認知されるとスプレッドも薄くなっていくだろうと予想できます。
私が個人的に気に入っているのはVIX指数です。国際投信のVIXよりも手数料が安いのが魅力です。まだまだ、ヨーロッパ経済が不透明なのでVIXの中期を持っておくのがヘッジとしてはありなんじゃないのかなーって思います。
くわしくは⇒ETN