1日に五件六件のアポをこなすために都内から県外まで走り回った数週間、さすがにバテて、ビジネスパートナーのおじさん達も顔色が悪い。私たち疲労ピークなので、アシスタントに疲れてないか聞いた。
「え、疲れたかなぁ?オイラ、疲労と痛みに鈍感なんです」
と答えた。
「おめーは二十代だからムリできるけど、あたしゃ三十代、ビジネスパートナー達は五十代だぞ!冷静に考えて、年寄りこき使ったら可哀想だろ!いきなり過労死したらどうするんだ!」
と怒った。
若いって恐ろしい。でも、自分も若さにかまけて走り回った二十代だったな。そう思うと、彼女がまた自動的に突っ走り始めるに違いない。
そう思うと恐ろしくて、アシスタント対策にもう一人体力がありそうな若い女子を雇うことにした。
こないだ見かけた真面目で仕事きっちりの子を口説きに行くか。
↧
疲労と痛みに鈍感なアシスタント
↧