昨日は、ランチをしている時に一人で飲んだくれて、文句ばかりを言ってるマダムがいた。
エメラルドとダイヤモンドを豪華にあしらったピアスにネックレス、ブランドバック、お店の人の話によると高級住宅地にお住まいで、どう見てもお金持ちのマダムなのに、不満と怒りと絶望でいっぱいの様子だった。
何不自由無いはずの生活が、自分の心を蝕むことがある。
それは、それを捨ててまでやりたいことに踏み出せない恐怖感や、血縁の縛りがあるからだ。
動物にはテリトリーがある。鎖で繋がなくても、テリトリーを越えてどこかへ行ってしまう動物は稀だ。
鎖で繋いでいるうちに、いつしか鎖を外しても、自分が繋がれたままかのような錯覚に苦しみ続けるだろう。
その鎖が、家族かもしれないし、学校かもしれない。自分が固まらないうちの鎖は自分を蝕み続けるのだ。
今朝は、美しい籠に閉じ込められる夢を見た。
どんなに美しい籠がこの世にあったとしても、そこに閉じ込められたら、生きる瞬間に輝きは来ないのだ。