ネイルを始めたのは三十代からだ。結婚してる時は、彼の前の奥さんとの子供を間違って爪で引っかかないように爪は短くしていた。
昨日、家の近くで二、三歳の子供が二人でウロウロしていて、明らかにお母さんがいなかった。
噴水を除き込んだりしていたので、コッソリと子供が落ちないかどうか見張っていたけども。
お母さんがいないということすら、気が付かないくらい遊びに夢中で、お母さんはどこにいるか聞いても、誰もいない方を指差しては、「ママはあっち」というだけ。
迷子かも
と思って、二人の手を繋いで十分ほどお母さん探し。
人さらいと思われたらどうしようと思いつつ、子供たちとウロウロしていたら、遠くからお母さんらしい人の姿が手を振っていた。
ホッとした様子のお母さんに子供たちを渡したけど、子供たちときたら自分たちが迷子だという自覚も無かったので、キョトンとした様子だったよ。
しかし、改めて、こんな小さな子供って、ちょっとでも目を離すと色んな障害物の陰に隠れて見えなくなってしまうんだね。
久しぶりに子供の手を握ったけど、小さくて可愛い手だったな。
そういえば、ネイルを始めたんだったなと、手の感触を思い出してぼんやり思った。
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爪
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