女性社長と飲みに行きました。いつも通り割り勘で、、
グルメな彼女です。
一杯目はシャンパーニュのロゼ、その後は面白そうなバローロ、
エンハンスメントしていないカシミール産のブルーサファイアが彼女の胸元で輝き、ファイナンス出身の深田はd「それ、クリスティーズで一億以上で売れますよ」と思わず何度も呟いた。
宝石商で、賞を取ったカシミール産のロイヤルブルーのサファイアを深田は昨年勧められたがなんせ億の価格だったので、それなら東京駅前で京橋の小さなビルのほうが値段が跳ね上がると断った。
確かに今年、日本は東京オリンピックの影響もあってか、京橋、八丁堀まで地価が上昇している。
豪奢な毛並みを持つ彼女はこういった
「深田さん、、萌絵さんは、キャビアでもいかが?」
と、
もちろん一缶一万円をくだらないキャビア缶を開けるなんてことは事件以外の何物でもない、
深田は貴婦人の誘惑に負けた。。。
深田は躊躇したが、この貴婦人に仕事の命運を任すかのようにキャビア缶を任せた。
「◯万円です」
というウェイターの声に正直ビビったが、キャビアの味わいわはそれ以上の何かがあった。
人生、何がど万馬券がわからない、それは後漢の呂不韋すらそう言って秦の始皇帝を残して息を引き取った。
空のキャビア缶、それを開けてしまった言い訳と、至高の女と出会ってしまった言い訳を残して深田は店を出た。