昨日から今朝にかけてインプットタイムとして江畑謙介さんの本を読みました。
さて、本を書く為に本を読むという逆のベクトルに向かっています。
2000字の小論文一本書くのに20冊、書籍一冊ではそれ以上の本を読まないと完成しないという悲劇。
そんな中でも江畑謙介さんという自分の好きな軍事評論家の本を読んでいます。
情報と国家―収集・分析・評価の落とし穴 (講談社現代新書)/講談社
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日本人はインフォメーション、インテリジェンス、データの区別がついているか?
という疑問から始まり。
情報を集めるだけではなく、膨大な量となったデータをいかに分析し、活用するのか?という問題提起を著書で行なわれています。
日本人は確かに定性データを好み、定量的な分析を意識しない傾向が見受けられますが、そこを指摘するのはいい点だと思います。
ビッグデータという言葉が出てくる前にこれを言える人はかなり知的で長期的な視野を持っていると思います。
安全保障とは何か―脱・幻想の危機管理論 (平凡社新書 (004))/平凡社
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1999年に書かれたこの本の内容は決して古くないです。
竹島問題、尖閣諸島問題について書かれており、さらには主権国家としての集団的自衛権と憲法第九条のパラドックスについても言及されており、なんだこの人はノストラダムスかよ?と思うくらいの先見性です。
かつ、極東のバランス、中国から見た、朝鮮半島、台湾地域、日本列島、南沙諸島についても触れられていて、今、この東アジアで起こっていることがまさに15年前の彼の本に書かれているのである。
今、台湾の馬政権が危うい。
馬は香港生まれ、かなり共産党と近しい関係の人間で大衆の反感を食らったため、生粋の台湾人柯文哲が今回の台北市長選で当選してしまった。(台湾の歴史は台湾人と大陸中国人との戦いと言う長い歴史がある)
一見、民主主義の勝利に終わったかのように見えますが、台北市長になるということは台湾総統へのチケットを柯文哲が手に入れたということです。台湾人が総統になると、台湾を地域として収めようとしていた中国のメンツが崩れるので、このあたりの緊張が高まる。
かつ、タイミングの悪いことに朝鮮半島が不安定だ。
北朝鮮と韓国が合併する?みたいな話もチラホラ出始め、ジムロジャーズのおじさんに至っては北朝鮮が韓国に合併されたら大儲けできるとウキウキしている。(彼のバイク旅行記を見れば分かるが、彼は基本的に冷戦後の社会主義の自由化という大きなパラダイムシフトで財を築いた)
朝鮮半島の情勢が不安定で台湾民主化という二つの条件がそろえば、中国が台湾へ武力行使に出るでしょうというのが、江畑氏の読みなんですが、そのために沖縄に米軍基地がやっぱりいるんじゃね?という視点で書かれています。
確かに中国が台湾に武力行使に出れば、日本も必ずとばっちりをくらいます。
日本はどうなるのか心配です。
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江畑謙介氏の著書読んでます。
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