マイケルはパテントトロールに特許を売った金でまた戦いに挑んだ。
パテントトロールは、特許だけを保有している会社で多くの知財系弁護士を抱えている。売上は主に特許収入、トロールと言われる所以は大企業に対して特許侵害訴訟を起こして収入をえているからだ。
一方、マイケルのような個人発明家は自分で訴訟する費用が無い。だから、使わないならパテントトロールに売った方が役立つのだ。面白いのは、侵害されている特許ほど高値が付くシステムだ。
パテントトロールに特許売却で得た資金115万ドル。1億円以上の金だが、チップビジネスを始めるには充分とは言えない資金だ。
それでも、彼は挑んだ。
プライドなんだろうか。
トレーダーも同じだな。
知人のオプショントレーダーは全財産失ったあと、アメックスカードのキャッシングで三百万円引き出してまた億にした。
人間は何をして、どこで生きるのか。
生まれた時から、もしかしたら、決まっているのかもしれない。