上野泰也先生の本を読みました。この一年間歴史と芸術に傾倒していた自分にしては快挙です(笑)
上野先生とは勉強会で何度か同席させて頂いて…と思いましたが、コランダム事件を思い出して検索したら間違いなく知らない人でした!(-_-;)最近老化で記憶がヤバいですね。
最近、脳みそがどうも右よりになっているので、たまには左を使わないとボケるということですね。
話逸れましたが、為替を見ている人間として、十七章の米国の金融政策に対するコメントが面白いです。
テイラールール(インフレ率と経済成長率から適切な米国金利を求める式)を発案したテイラーがグリーンスパンに彼の公式から算出される理論金利から外れた低い金利設定が住宅バブルの原因だという議論についての見解が面白い。
グリーンスパンはターゲットをコアインフレに重きを置いて判断基準はシンプルだが、対応はFFレート一辺倒で他の手段がなかなか出てこない。
なぁるへそです。
本書を読み進めると現FRB議長のバーナンキが苦境にたたされているのもよく分かります。
リーマンショックを防げなかったという批判と、彼がインフレに対するこだわりが強すぎるというところにあるみたいです。
ここで紹介されているレナード・サントウ著「FRB議長バーンズからバーナンキまで」という歴代FRB議長に対する論評が面白そうなので、次はこれを読もうと思う。
勉強は、いつでも面白い先生、よく研究している先生でないと生徒は好奇心を刺激されて自ら前に進めない。
そういう意味でも感謝感謝の一冊です。