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Channel:  深田萌絵 公式ブログ 世界経済の裏事情
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facebook 上場

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facebook の創業からの映画を見ました。




「ソーシャルネットワーク」




です。




久しぶりに見たホットな映画でした。が、見ていると、投資会社って・・・って思いました。投資会社でイイヤツを見つけるのは至難の業なんですよねといつも思います。会社の価値を膨らませられる反面、ズタボロにしてしまう力も持っている、まさに諸刃の剣です。





知人が、資金繰りの問題で、投資会社や事業会社からファイナンスを受ける場合、特に自己株にしろ新株にしろ株式を売り渡す場合は気をつけるように言っています。日本のベンチャーキャピタルは銀行融資レベルでしかジャッジができないうえに、出して1000万円という悲しい実態だし、独立系は信頼できる人間でないと目的が純粋にリターンなのか分からない。事業会社からは、特に気をつけないといけないのは、大手からは金を受けないこと。大手は全てを持っていくリスクがあるからです。





それと、





株価って、非上場の段階だと、流動性から透明性の無い相対取引の値段になるので、将来の利益の予測値から逆算するだけになるので、上場株式の値段とは付き方が違ってくるんですよね。





そして、リアルビジネスをしている人にとって危険なのは乗っ取りです。リアルビジネスをしている経営者って、意外と本当の株の知識って持っていないんですね。会社法も知らなかったり。(私もザックリとしか勉強したこと無いですが)




ナップスターの創始者もそういう意味で恨みを持っていたのでしょう。





フェースブックの創始者のマークは親友でありCFOのサベリンを出し抜きます。これがまた悲劇なんだけれど、投資を受けたために、サベリンの株式だけ希薄化してしまったのです。ここでサベリンだけというのがポイントですね。





恐らく、ナップスターの創始者ショーンの差し金だと思います。彼がサベリンを邪魔だと思ってマークに入れ知恵したと考えるのは、ビジネス専攻でもないパソコンオタクのマークにそこまで知恵がまわるとは思えないからです。





希薄化の原因はなんだったのでしょうか?サベリンが書類にサインをしたときには、彼の持分が30%から33%に増えています。新株を投資会社に発行し、マークの持分をショーンに渡し、それぞれが7%、マークの友達に2%、マークが51%、これで100%だといわれました。





しかし、気が付けば、サベリンの手持ちは0.03%に。これは、詐欺ですよね。

しかし、サベリンは書類をよく確認もせずにサインしてしまったのか、騙されたのでしょう。





ここで、サベリンの株だけを希薄化させようとすると株式分割では全ての株が分割されるのでそうならないはずです。恐らく、ストックオプションの付与に関する条項も入っていたのではないのかなと思います。





二度目の投資会社からのファンディングの際に、サベリン以外の既存株主に対して1株あたり100株くらいでのストックオプションを発行して、新株を発行して高い株価での権利行使をすればマークは自分の持分は希薄化しない。ただし、ストックオプションのなかったサベリンは希薄化して100分の1になってしまった。のかもしれないですね。ただの憶測で、他にもいろんなシナリオはあると思いますが。





上場を目指す会社にとって、資本政策は自分の利益、会社の支配権を維持できるかどうかの別れ道になります。上場を目指すなら、ちゃんと信頼できるアドバイザーを置かないといけないですね。




ただし、今の日本の株式市場に上場する価値があるかといえば?です。上場準備に3年、上場コストも数億円、ただし毎日の売買代金は2006年のピーク2兆円じゃくからの半分です。それなら、香港やシンセンのほうが上場準備半年、証券会社は報酬としてストックオプションを付与されるのでモチベーションも高いし、中国の株式市場は盛り上がりやすいので、いまだったら日本では上場しないほうが得かもです。




来週、香港に行きますね。




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