~女の自由は難しい~
自分の母親が家庭に縛り付けられて、塞ぎこんでいるのをみて育ったからかそう思っていました。家父長制の厳しい家に育った一族縁者は、全て男性擁護派で、登校拒否をする私たち3兄弟、浮気をする父親などの家庭の問題を全て母に向かって「あんたが悪い」の一言で済ませていたのをよく覚えています。
~結婚って地獄だな~
と思いました。
離婚という選択肢が取りにくかった時代の女の生き様って悲惨です。良いパートナーであればいいとか、そういう問題ではなく、例えばパートナーが良くても、自分の生き様を体現したいというときにそれを前面に押し出せないという葛藤というか苦しさは常に存在します。
友達にはいつも「萌絵ちゃんって、どこか男性不信だよね」って言われるんだけれど、男性を信じられないというよりかは日本社会に根付く男性の考え方が信用できないという感じです。
だって、「愛しているから、俺のところに来てくれ」と恋人が言うとしましょう。
私はいつも、「どうして自分が付いてこないの?」と聞き返します。
あなたが私を愛しているから、私があなたのところに行くべきだと考えるよりも、
私を愛しているなら、地の果てまで追いかけてきてください。
と私は考えるほうです。
でも、結果的に彼らが選んだのは私じゃなくて、「家業が大阪だから・・・仕事が東京だから・・・」と自分の好きな場所を選んでいるわけです。そうなると、口先だけの男で、行動力と愛が足りないと思うのは当然で。
もしも、自分が、「世の中で彼だけ見ていれば良い」と思う人間であればついていけるでしょうが、色んなことに興味があるので自分はそうなれない。浮気がしたいとかそうじゃなくて、世界中に散らばっている色んな優れた人としゃべってみたいという欲求ってあるわけです。
恋愛って難しい。
恋愛が難しいのは、常に愛がお金や生活という現実との戦いになるからだ。
結婚して、家庭を振り返らないパートナーを待ち続けること。
家庭で起こった全ての問題を咎められること。
それは、太陽の照りつける砂漠で地平線を見つめているような錯覚を起こす。